2010年4月28日水曜日

グリップチェンジ”Ⅱ

 とあるインドアテニスコートだった。

ナルゴリこと畑山亮介(ハタケヤマ・リョウスケ)と最初に会ったのは。

 いけすかねー野郎だ・・・。

東海学生チャンプだか何だか知らねーが所詮フェデラーには勝てんくせに。

何だかよく分らん 団体戦だった。

俺は そのいけすかねー野郎とダブルスを戦うことになった。

 まるでやる気など無いかのように

 まるで俺達など眼中に無いかのように

イケスカネー・リョウスケはゆったりと 

とても ゆったりとサーブのモーションに入った。


ドスン!・・・・・・?・・・。

速い!!・・?・・わけがない。

あのチンチクリンな身体で、そんなに速いサーブが打てるわけがない。

ドスン!!・・・・いやっ速い!!

・・確かに速い・・。

俺のバックサイドにそのチンチクリンビックサーブが駆け抜けていく。

俺は、なんとか、ラケットを合わせた。

しかし、そのレシーブはネットを越えなかった・・。

チンチクリンビックサーブが凄いんじゃない!

ナルゴリ・イケスカネー・リョウスケが凄いんじゃない!

俺は、そう思った。 いや、そう思いたかった。

そして、俺は考えた。 必死に考えた。

このレシーブが返らぬわけを・・。

そして、分かった。

シングルバックのグリップチェンジが間に合わぬ。

シングルバックのグリップチェンジがめんどくせー!!

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